24h

超・スリラ/女王蜂

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火曜日の定例行事。

今週は女王蜂の久しぶりのアルバムに飛び付きました。DVDサイズのCD媒体はクリープハイプの『もうすぐ着くから待っててね』と、UNISON SQUARE GARDENの『DUGOUT ACCIDENT』以来です。

パキパキとCDを外す作業、新鮮。

 

アヴちゃんの小粋な漫画付きブックレットや、ライブ映像に魅かれて、初回盤にしました。2010年代、今から7年程前にライブハウスで様々なバンドの対バンで女王蜂のライブを3、4回ほど観て以来だったので、今の女王蜂を知りたくてライブ映像を観る必要がありました。

 

女王蜂のライブを現場で初めて観て、まずビックリしたのは、ファンの皆さんが艶やかに舞いこなす、綺麗な、個々さまざまな原色で彩られた無数の羽根つき扇子の存在でした。妖艶な雰囲気がライブハウスを包んで、目を逸らせない、いや、逸らしちゃいけない、幻影のように鮮やかななか、歌詞から、演奏から、リアリティが蔓延し、蔦を伸ばして絡み付く。不思議な感覚を覚え、それらが印象に強く残っています。

 

ボーカルのアヴちゃんは奇跡の人なんだと、なにも知らないわたしは思っています。男女という括りではなくて人間本来のかたちの、更に奥、ヒリヒリした部分に、臆する事なく掴みかかってくる感じ。経験の無いなかでこれらを表現しようとしては無理がくる。アヴちゃんはおそらく、少なからず体験した日々に基づいて、歌詞の世界を、しがらみなぞなんのそので繰り広げてくれている、一つの芸術のような気さえわたしには、してきます。

 

一曲、一曲が尊い

でも、こんなこと、今までや最近、明るみにしてくれる果敢なバンド、なかなかいないです。女王蜂のアルバムは幾つか持っていて、『デスコ』という曲が、映像作品の『モテキ』に起用された頃から、わたしは少しずつアルバムを聴いていました。鮮烈な歌詞にいつも聞き入ってしまう。半端な気分では再生できない記憶。

 

しかし、今の女王蜂は当時の女王蜂とは違う、女性の持つ強さのような、根深くて大きくて暖かみのあるなにか、が、垣間見える気がしています。同時に、鮮烈な歌詞は変わらずに存在しつつも、ダンスチューンも取り入れていって、近年、変化がみられます。大人の〜、子供の〜、と垣根のない、自由極まりない遊び場への啓示も促していて、リズムに乗った時の研ぎ澄まされた高揚感がわたし個人、癖になってやめられない素敵な要因の一つです。生きることはこんなにも強くいなければならず、いつも儚い。夢のようで現実。現実のようで幻でしかない。ハッとさせられ、同時に助けられてもいる自分に気づいた時、女王蜂の目論見は大成功を収めている、のではないでしょうか。

 

『スリラ』という曲がわたしは大好きです。今回のアルバムには『超・スリラ』が収録されていて、CDショップで曲のタイトルを眺め、それを発見したときの歓びといったら!うれしかったです。

MVのアヴちゃんが可憐で、すばらしい映像なので、初めてYouTubeの動画を貼り付けようと思います。去年の6月に何十回とリピートして聴いていた曲です。

 

youtu.be

 

この曲はアップチューンなダンスナンバーですが、7年程前の女王蜂はアンダーグラウンドな匂いがプンプンにしていて、今とは異なった手法でした。ダンスナンバーでの女王蜂の舞とは、様々な儚さを併せ持った彼女たちが作るダンスホールであればこその、醍醐味があります。ダンスといえども、その真の意味や背景を如実に現していて、人間の汚さや、一夜の楽しみの中毒性も物語っています。

 

鋭利で尖った部分を忘れずに、長く活動を続けているバンド。新しい変化を恐れず、むしろ自分たちの食べ物のように消化し、展開していること。ボーカルのアヴちゃんにしか持てない感覚や強さに突き動かされ、今回、大傑作と称されるこのアルバム『Q』の目論見は、以前にも増して素晴らしいかたちで大成功を収めている、とわたしには感じられました。

現にわたしは、火曜日から何度となくリピートをかけ、ヘビロテして聴いています。

 

この曲もそんな感度で披露されていて、昔の女王蜂からは考え難いメロディや歌詞ですが、彼女たちだからこそ描けるという部分を知って聴くと、サビやメロディがとてつもなく気持ちいいです。

youtu.be

 

今日はまた書きたい記事がたくさん溜まってきたので、まとめ途中だった、女王蜂についてを投下します。

 

アヴちゃんや女王蜂の皆さんには、まだまだ活動を続けて欲しいです。

生きることは個々それぞれ、奇跡の連続なのかもしれない。わたしも自分にとって良い出来事だけでなく、それ以外のことも

 

巡り合わせを信じて、受け入れていたいと思います。

今夜も『Q』を聴いて寝ます。おやすみなさい。