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24h

リバーシブルー/クリープハイプ

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風邪をひきました、先週の水曜日。

今はもう、喉の痛みのみで元気です。漢方薬、さまさまです。

急に肌寒くなって、雨続き、夏の終わりを感じさせたと思ったらすぐさま秋めいてきて、あっという間に今年もあと二ヶ月ちょっと。うかうかしていたら、2016年、何していたっけ?なんてつぶやいてしまいそうで、焦ってブログを書いています。

 

一週間前の夜半過ぎ、午前3時頃、わたしは消灯した部屋で息を飲んで、『ソレ』の様子を伺っていました。その時わたしの眼球はハッキリと見開かれて、まるで、夢野久作の小説『ドグラ・マグラ』の冒頭、今しがた目を覚まし、隣の部屋の泣き叫ぶ女性の様子を伺っている男性のごとく、ギョロギョロな眼をしていたと思います。非常事態も緊急事態。自分が誰なのかもいっそわからなくなりそうでした。そのぐらい、焦っていました。

というのも、冒頭からいきなり『ソレ』の名称を言葉にしても、助けを求めた故に、頼みの綱である寝ている母を叩き起こし、パニクってなんとか事情を説明しようとした時と変わらない伝わり方を、このブログでも引き起こしそうだからです。

 

まず、わたしのいる家について説明します。何事も順を追って話さないといかんです。

わたしと母の住むお家は、平屋の一戸建てで家の周りをぐるりと狭い、小柄な人限定で一人分入れるか入れないかぐらいの隙間があります。野良猫がたまに通っていくのを見かけます。玄関に近い部屋が主にわたしのスペースで、このお家のリビングでもあります。奥の部屋は母のベッドがあり、特にそうと決めたわけではありませんが、母の部屋です。母の部屋には窓があって、わたしのいるリビング、定位置から右側にも窓があります。

して、その晩はいつもと変わらず、わたしはリビングにマットレスを敷き、横たわっていました。家の前を自動車やバイクが通り、部屋の電気を消灯してからもう、2時間が経とうとしているのに、なかなか眠れず、走り去っていく車のヘッドライトの灯りや、バイクのエンジン音を感じながら、ぼーっとしていました。

 

急に、玄関の方角から『物音』を察知したわたしは、上体を起こして、暗闇の中、眼を見開きました。『ソレ』は確かに何かしらの「意思を持って」、動きを見せ、物音を引き起こしているように感じられ、上体を起こしたまま固まり、音のする玄関を睨んで見守っていました。

まさか、そんな。。。

信じたくないし、信じられない、夢ではなさそうだし、夢なはずがないし。。頭の中は不安と焦りとでいっぱいで、身の安全の確保については、何も構築されない思考が渦巻いていました。そう、!!これは、何らかの形での『不法侵入』!あるいは『強盗、のようなモノ』!。。。

信じたくないけれど紛れもない事実は、わたしのそんな思考を見透かし、煽るように事態を悪化させていきます。『ソレ』の物音は、カツカツという音を立て、玄関から着実に、移動し始めたのです。真っ暗闇にいる危険性をハタと察知し、我に返ったわたしは、パニック寸前で飛び起き、音のする方に向き直りました。

勘弁して!!本当に!!。

 

半泣きの状態で、物音が移動した先、右側の窓を、ゆっくり、できるだけ、落ち着いて凝視すると同時に、最後の抵抗、『お前のやってることは密ではない!』と言わんばかりにわたしは、部屋の電気をめいいっぱいに点けました。相手は凶器を持っているかもしれない。その時の思考はそれに尽きていて、相手に、わたしが気づいているということを知らしめる(後になってみてこれが得策だったとは言い難いですが。)行為になると思いました。

やってやる。、!!!

という、気分でもありました。悲しいかな、もう、日常は非日常であり、取り返しのつかない事態に陥っている、。相手がその気なら、わたしにだって守りたいものぐらい、ある!!、、、そういう覚悟まで、暗闇の中、息を潜め、築き上げ、思い切って、電気を付けたのでした。

 

窓はすりガラスになっているので、ぼんやりと、『ソレ』は浮かび上がってきました。

網戸のない方の窓に、いました。

、、、、、事態を確認するまでに、時間を要しました。だって、『ソレ』は、わたしの先入観と妄想からの産物とは、ずいぶんと違ったナリをしていたからです。

 

凶器を携えていなければ、まして、人型、でも、ない。眼は2つ、付いていて。黒ずくめのようにも見え、言うなれば、『タヌキ』。

 

、、、いや。

 

『タヌキ』。。。。!!!

 

 

引っ張った割には、こんな結末で申し訳なくも。、、

『ソレ』は『タヌキ』でした。

ぽかーんです。

しかし、大きさが半端ないのです。尻尾も入れて全長80cmはありました。ヤツは自分の爪で窓ガラスをしきりに引っ掻いていて、サッシの溝に後ろ足二本を器用に乗せ、つんのめった状態で、からだ全体をこちらに向けていました。

窓全面、タヌキ。

ソレと目が合ったところで、わたしの精神はパニックを通り越し、二次災害へ。もう、立ち向かう気なんか失せてしまって、飛び起き、隣の部屋で寝ている母を起こしにかかりました。

 

寝ている母に、『お母さん、!タヌキ!!』『タヌキがいる!!!!!』と騒ぎ立てた三十路はわたしです。

母は、目をこすり、メガネをはめながらも冷静でした。後で聞いた話ですが、わたしが完全に、ここのところの仕事の疲れが溜まってしまっているのだな、と思ったそうです。

そのとき、『わかった、!』と母は即答しましたが、

わたしは(いや!全然わかってない!!!)と内心、自分のコミュニケーション能力と言葉のボキャ貧をもどかしく思いました。そして同時に、このまま、母が何も臆することなくタヌキのいる窓、を開けてしまったら、、、!と考え、顔面は蒼白モノでした。

 

ゆっくりとですが、確実に、わたしよりずっと早く、母は状況を把握しました。

『大きいねー!のぞみ、写真に撮っておけばー!?』という、

東京タワーの展望台ででも交わされそうな発言を母がするので、わたしの張り詰めていた気持ちは、ずいぶん、楽になりました。、

タヌキを写真に収めるような、心の余裕はないわたしなので、写真を撮り損ねてしまったのですが、本当に、ヤツは体が大きかったです。尻尾もシマシマで。

 

しばらくして、タヌキが窓ガラスの端の隙間を引っ掻き始めたので、母が、『入ろうとしてる!!』と、ものすごい勢いで窓ガラスを叩き、結局、追い払いました。家の周りの隙間の野良猫・通路に消えて行きました。

夢、のような、出来事でした。

 

朝になって、母に、確かにタヌキを見たかどうか、確認しました。証人はわたしを含めやはり二人、で。ちょっと安心したのは事実です。その晩、ネットであれはなんだったのか調べてみると(わたしはハクビシンだったのでは、と思ったからです。)どうやら、様々な特徴から『アライグマ』であることが分かりました。いや、この事実も真実であるかどうか怪しい話ですが、。

母がここに住んで、初めての出来事らしく、もう二度と、!現れないでほしいとビビリなわたしは願っています。。。

 

タヌキが出た!なんて、発言、もう、したくないよ。。。、